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THE ORIGINS OF MISERY
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-04-20 21:12:00)

2004年発表の音源集。93年から97年にかけての音源を収録。

メンバーはノルウェーのブラック界の大物が集結したって感じですが、音楽性のほうはブラックというよりはドゥームメタル。鬱々と沈んでいくばかりではなく、ロックンロール的な躍動感やグルーブ、かっこよさが感じられたり渋めの泣きメロが結構多くフィーチャーされていたりして、かなりメタルとしては聴きやすい部類だと思います。ヴォーカルもノーマル声で歌い上げてますし。
私はドゥームはフューネラルやドローンの系統が好きなので、正直言うとこういう作風は好みから外れるんですが…それでもこのアルバムは素晴らしいと思います。

なんといっても、ヴォーカリストSimenのパフォーマンスがめちゃくちゃツボ。
高音の良く伸びる気品のある声質で、他のヴォーカリストにはこの声質だけでももう決定的なアドヴァンテージを得てると言えますが、彼はその恵まれた声で歌い上げながらコブシのような微細な音程移動をさせたり、声を荒げるように歪み気味にさせたりシアトリカルに魅せてくれるので聴き手としてはもう耳を奪われっぱなしです。気高さと気難しさを両方持った、哲学者を思わせる声。
人によってはこのヴォーカルだけで名盤指定しても良いくらいかと…。

ARCTURUSの「Sideshow Symphony」やBORKNAGARの「The Archaic Course」でも彼の独特のノーマルヴォイスが全編に渡って聴けますが、一番活かされていると思うのはこの作品。上記のバンドやDIMMU BORGIRなどを聴き彼の声に魅せられてしまった方は是非。



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