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DEAD AS DREAMS (2000年)
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DEAD AS DREAMS
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解説 - DEAD AS DREAMS
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-01-27 16:38:00)

2000年に彼らが残した唯一のアルバム。5曲76分の大作主義な作品。
XASTHURやLEVIATHANの作品に匹敵するアメリカン・ブラックの名盤と(マニアの間では)名高いこの作品ですが、確かにこれは凄い!!久し振りに、一聴しただけで衝撃を受けました。

確かに泣き叫び系ヴォーカルや時折出てくるディプレッシブなメロディは鬱系に通じるものがありますが、リフに刻みを入れたり豪速のブラストが入ってたりメタリックな展開や、音響を上手く利用した情景描写を交えた劇的な曲構成、RAWさはしっかり保ったままメロディ・フレーズもちゃんと聴き取れ音圧もあるバランスのいい音質など、この手のカルトブラックとしては割と聴きやすい印象。

…なんですけど、底知れない混沌とした雰囲気や、血腥さも同時に漂ってるのが素晴らしいです。鬱ブラックには陽の光も差さない岩戸に閉じ込められたような雰囲気を演出するバンドもいますが、このバンドは更に刻みリフの圧力やブラストの暴虐で、土砂が崩れてくるような凄絶さも醸し出してると思います。…ヴォーカルが悲痛絶叫で咳き込みまで入れてくる発狂振りなんですが、それだけではここまでの混沌は出せないと思う。
やっぱり曲がそれだけ良いということでしょうね。

個人的な印象としては、アメリカ産鬱ブラックにKATHARSISの「VVorldVVithoutEnd」に通じる壊れっぷりを加えて、更に僅かにメタル寄りの音にした作品という感じ。もう解散してしまったみたいですが、これ一枚聞く限りではアメリカ産のバンドでもトップクラスだと思う。XASTHURやDRAUGARなど、TWILIGHTに参加したバンド辺りの音源を集めていてまだこれを持ってない人がいたら、絶対に聴いておいた方がいいです。素晴らしいです。




2. netal ★★★ (2014-08-27 03:16:59)

陰鬱なアトモスフィアを色濃く纏ったブラックが基本にあるが、トレモロはもとより刻みリフやドゥーミーで引き摺る様なフレーズも上手く絡めて展開している印象。
一つ一つのフレーズのリフレインに過不足が無く、徐々に聴き手に情景を植え付けてから、曲展開でも揺さぶるという二重にリスナーの感性に強く訴えるものとなっている。
その御蔭もあり、5曲76分というかなり長尺でありながら、全く聴き飽きない。

ただ、どれだけ趣向を凝らしても陰鬱さや荒廃が常に根底にあって、決して甘い所を見せていない。
例えば、③や④にリズミカルに刻まれるリフが使われているが、旋律の性か、聴き手に高揚感を与えるどころか徐々に生気を奪っていく感じになっている。

そして、このアルバムのもう一つの大きな武器が随所に現れるメロディックな(勿論ネガティヴィティをもろに煽る)ギターワークである。
①の精神崩壊したかのようなギターソロ、②の寂寥感あるいは悪夢の始まりを予感させるメロディ…
いずれも実に素晴らしい。特に②のそれはメタル史上でも屈指の名旋律だと思う。

ちなみに、歌詞がネット含めどこにも載ってない、(私には)聴き取れないということだが、
Encyclopaedia Metallumによれば戦争関連とのこと(③の題名からしてそうなのだろう)。
確かに、罪無き人が殺し殺される恐怖や世界の荒廃といった情景が思い浮かべられる。
だとすれば、⑤のフィードバックの応酬を絡めたエンディングは、死者の怨念が生者を地獄へ引き摺り降ろすかのような感じであり、より恐ろしく感じる。

気に入り度…98/100

おすすめ…Disasters In The Sun



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