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解説 - SEM SKUGGINN
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-06-22 17:32:50)

2012年発表の2nd。

作風的には寒々しい音像に時折SEやアンビエンス重視のキーボードなどを交えて展開する、いわゆるアトモスフェリックブラックで、VINTERRIKETやCOLDWORLD辺りの流れを汲む路線ですが…こちらはキーボードはあくまでスパイス程度で、バンドサウンドの強い音…というか、むしろスローパートなんかはスラッジに通じる重さを感じるくらい、低音も効いた音作りで、他の同系統のバンドとは一線を画した音。

スローパートの苦痛が降りかかってくるような絶望感も然る事ながら、幽鬼的なトレモロを纏っての疾走パートには鬼気迫るものすら感じられ、まるで悪霊の起こした超自然的で悪意に満ちた吹雪に凍らされるかのよう。VINTERRIKETがこのまま凍死するのもいいか…という感じなら、こちらは「今死んだら悪霊に魂を食われてしまう」みたいな、背筋も同時に凍らせるような怖さがある感じ。

そうした音作りだけに、同系統のコールド/アトモスフェリック路線のブラックよりもずっと聴いていて消耗するような作風なんですよね。それだけに魔性な雰囲気も色濃く、充実感もある音源なんですが…疲れているときはちょっと遠慮したい音かも(笑)。



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