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SEPTUAGINT
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Negative Void Trinity
(Usher-to-the-ETHER)
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Negative Void Trinity
2014年発表の5曲入りEP。
ショップで「楽曲のレベルが高い」「DEATHSPELL OMEGA好きに推薦」とかなり高評価だったので、トレイラーを試聴してみましたが…即購入確定余裕でした(笑)。出音は典型的なブラックのそれですが、この作品、本当に楽曲やフレーズが素晴らしい。それに付きます。レベルが高いというのも良くある褒め言葉だと思いますが、この作品は「感銘を受けるほど」高いと思う。
まず楽曲の軸となる、フレンチブラック的な病的な暗黒性の中に、オカルトめいた神秘性や、サイコティックなおぞましさがブレンドされたかのような、メロディアスながら禍々しいトレモロリフはカリスマ性すら感じさせ、「どす黒い」なんて言葉が陳腐に感じるほど。このおぞましいリフが吹き荒れるだけでも感動ものの邪悪さですが、そこにKenose以降のDSOから影響を受けたと思しきカオティックなリフや、それだけでサタニックな空気感を演出する歪んだアルペジオを絡め、曲はドラマ性たっぷりに進行していきます。
禍々しさを極めるギターワークと相俟って、周囲の風景を蝕んでいくかのごときミディアムパート、ただ突っ走るだけではない、暴虐を振るいつつも「聴かせる」爆走パートなど、緩急の付け方も絶妙で、前述したように楽曲自体のレベルは高いにも関わらず、音質はプリミティブブラック的なRawさを若干残してくれているのが、また絶妙なんですよね。店で引き合いに出されていたDSOで例えるなら、3rdまでのプリミティブ志向やオカルト志向を残しつつ、以降のリズムを強調しつつカオスを演出するような、破壊的なリフ捌きも部分的に取り入れた感じでしょうか。
同じくDSOが引き合いに出されるバンド、例えばPLEBEIAN GRANDSTANDやDODECAHEDRON、THE PHANTOM CARRIAGE辺りとは毛色の異なる音で、こちらはアヴァンギャルドさよりも、プリミティブ色の強い音。とにかくフレーズの禍々しさが半端ではないため、即効性も高い。ダークな音楽に耐性がない人が聴いたら本能的な危機感を覚えるであろう邪悪さ。EPのため演奏時間は短めですが、かなりお勧め。素晴らしいとしか言い様がないです。
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2014-09-22 21:44:00)
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