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Rise of the Empress (Usher-to-the-ETHER)


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Rise of the Empress

2014年発表の1st。

CRADLE OF FILTHを長年支え続けたギタリスト、Paul Allender氏の新バンドという事で話題も厚く、日本盤もリリースされている注目の一枚。私も購入しましたが、期待に違わぬクオリティの高さのある作品ですね。

作風は、クラシカルなメロディとメタリックなギターワークで攻める、シンフォニックなエクストリームメタルで、COFともそう遠くない路線ですね。COFの特に「Damnation and a Day」「Thornography」アルバムで聴けた音に近い、熱量の高い感じのギターワークがやはりかっこいい。デスやブラックよりも、正統派、メロデス、スラッシュ辺りの影響が強いのも当時のCOF的ですが、こちらでは更にその傾向は強くなっている印象。

COFと最も趣を異にしているのが、現LUNAR MORTISのメンバーであるWhite EmpressことMary Zimmer氏のヴォーカルに、楽曲の重要な演出を委ねている所でしょうか。デス声も語り部的な淡々としたものから般若の形相が浮かぶ噛み千切る怒声と表現力があり、張りのある妖艶なクリーンと、劇中の台詞のようなトーキングなども使いこなし、バンド名を背負ってるのも伊達じゃないという感じ。彼女の存在が音楽性に「演劇性」を与えているようなイメージですね。

ただ、このアルバム、思ったよりシンフォ要素よりもギターワーク主導の場面が多かったりするんですが、その割にギターの音色が軽めで作り物っぽいのが気になるんですよね…。フレーズ自体はかっこいいのに、シンフォの後ろ盾が無い場面ではなんか痩せてて物足りない音に聴こえるというか…。Paul Allender氏は並々ならぬ決意でこのバンドを始めたらしく、それは楽曲からも伝わるんですが…それならプロダクションももう少し拘ってほしかったです。拘った結果この音に落ち着いたのかもしれませんが。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2015-04-07 21:43:06)