本編は簡単に言って初期IN THE WOODS…辺りの長尺で緩やかなブラックです。アヴァンギャルド要素が強いのでSATYRICON初期の方が近いかもしれない(あんなに凝ってはない上演奏も上手くないが。特にドラム)。アヴァンギャルド・ブラック・和み系になりますか。遠くから生暖かい目で見守っていると癒されなくもない。 …つーか、意図的かしれんが、変拍子使わなすぎです。これがFLEURETYだと思ってもらったら困る!!
ブラック・メタルの殻を破って出て来た、「アダルト」「ファニー」「不条理」を三種の神器に据えた前衛アートロックとでも言うのか。 前衛的と言えるのに取っ付きづらさがなくキャッチーで聴いてて楽しいというのは奇跡的なアレンジとしか言いようがない。 プログレッシブ/アヴァンギャルド系ブラックは、ULVER、IN THE WOODS…、MANES、THE 3RD AND THE MORTALなどエレクトロニカ方面に足を踏み入れるのが常道という感じで、これもそうなんですけど、このバンドが最も愛嬌振りまいてます。全然どんよりしません。普通に女性ボーカルものの(変態)ポップスとして聴けなくもなく、ギタリストがいるからか印象的(センスのねじくれた)なギターリフが随所にあるのでハード・ロックとしての体面も悪くない。 何に似ているとも言えないから誰に薦めればいいのか分からないけど、あえて言うなら、「ブラック・メタル・ファンやめたい人は必聴」。