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C'MON (2011年)
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C'MON
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解説 - C'MON
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1. 3割2分5厘 ★★ (2011-07-28 22:48:06)

2011年発表のB'z18枚目のフルアルバム。何回か通して聴いたのでコメント。
なお、シングル含め、アルバムに収録される曲は事前に一切聴いていない。



端的に言えば、「よく出来ている」。
シングル曲含め、今風のメロディアスでポップな、耳に心地よい感触のヘヴィロックが並ぶ。
前作MAGICを洗練して、メロディ重視にしたという感じ。あまり曲ごとの起伏は少なく、統一感のある内容。
久々に即効性の高いアルバムを仕上げてきたように思った。
2009年にイチブトゼンブがヒットしてから、松本グラミー賞獲得、ペプシネックスとのタイアップ等、久しぶりにB'zの話題が増えてきている時期でもあり、このタイミングで「わかりやすい」アルバムをリリースしたとしても理にかなっている。
或いは、稲葉の歌詞はどこか震災の影響も思わせるような、「辛いときでも前を向こう」という内容が多く、必然的に楽曲の雰囲気が統一感を持つことになったのかもしれない。

前作MAGICで感じられたのは、「奔放なB'z」だった。
骨太ロックに、LOOSEあたりの作風を思い起こさせるような、奔放なサウンド。
B'zが楽しんで、ライブで暴れまわるのを意識しながら制作を進めていたのが音を通じて伝わってきた。
当初はその昔に返ったようなサウンドに戸惑った自分だったが、気が付けば何度も何度もリピートし、(予想通りの)最高のライブもあいまって、どんどん好きになっていったアルバムだった。

今作のB'zは、一言で表すと「優等生」だ。
リフは重いが、さして印象に残る名リフはない。「long time no see」や「MAGIC」で暴れまわっていた松本の姿は、今回はあまり見当たらない。
ブラスの使い方も、教科書通りという感じで、「Mayday!」のように聴き手をワクワクさせるようなものではない。
メロディも、「良い」の言葉以外に感想がない。最初聴いた時に「なんだこれ?」となって、何度も聴いていくうちに虜になるような、そんなメロディがない。
かといって、メロディという点では最強のアルバムだったTHE CIRCLEのような、刺々しく攻撃的な、しかし一瞬で引き込むメロディがあるわけでもない。
歌詞も同様。全体的に落ち着いており、その前向きなメッセージは、耳にはスムースに入ってくるが、何度も咀嚼しながら味わえるような深みのある歌詞でもない。
そしてボーカル。「MONSTER」、「黒い青春」、「だれにも言えねえ」と、アルバムに1曲はあった稲葉のロングシャウトが見られる曲はついに1曲もなくなってしまった。

これはこれで、B'zの新しい姿だ。
ファンの期待を振り切ってやりたいことをやりながらも、最後には楽曲の持つエネルギーとライブパフォーマンスでファンを満足させる、そんなB'zが、ある意味ではファンの「期待通り」のアルバムを出した。
落ち着いてまとまったメロディというのも、1つの魅力だ。「ピルグリム」はいい曲だと思うし、「命名」は「ROOTS」「光芒」に並ぶスケール感溢れる強力なアルバム曲バラードだ。

でも、MAGIC及びそれ以前のアルバムを聴いていたときのような、「ワクワク感」が希薄だというのは、自分にとってはとても残念だ。
このような優等生的サウンドにおいては、「Too Young」も、アルバムの雰囲気が偏らないようにわざと入れた、というような印象がしてしまう。
この路線は前作の、「夢の中で逢いましょう」で既にお腹いっぱいだったし、何よりしっかりアルバムに溶け込んでいた。
特に最大のウィークポイントだと思うのは「デッドエンド」。この手の曲は既に今作に5・6曲登場しているので、曲の途中で飽きてしまう。


MAGICとやたら比較してしまったが、実を言うと自分にとって今回のアルバムの最大の収穫は、

・MAGICをより好きになれた

ということだ。確かMAGICの評価が星3つだったはずだが、星4つに変更したい。そして、今作「C'mon」に、今度こそ、星3つの評価をしたいと思う。「普通に好き」、ということ。

★★★☆☆

注目曲→「ボス」

菅総理大臣に対する稲葉なりの同情、なのだろうか。



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