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Thaumiel (Usher-to-the-ETHER)
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Rape the World / Mysterion Tes Anomias (Usher-to-the-ETHER)
Mysterion Tes Anomias / Mysterion Tes Anomias (Usher-to-the-ETHER)
Mysterion Tes Anomias (Usher-to-the-ETHER)


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Thaumiel

2012年発表の2nd。

前作はメタルとしてのマッシブさが、ブラックメタルとしての邪悪さと融合し、威風漂うムードの演出された作品に仕上がっていましたが、今作は邪悪さや威風といった要素は変わらないものの、前作とは少し路線を変えてきましたね。前作よりもブラックメタル特有の、メロディの妖艶さを強調することでよりメロディアスかつ儀式的な作風になった感じがします。

妖艶なメロディで攻めるパートが多くなったこと、パーカッション等を積極的に導入していることなどで、部分的にはペイガンっぽく聴こえる箇所も。ただし異教的というよりは邪教的という感じで、やはりブラックのどす黒さが先に立っている感じ。ヴォーカルもがなり声の太さはそのままに、よりダウナーで粘着質な薄気味悪い表現力を身に付けており、楽曲の陰湿なムードを更に盛り立てます。

ただし、「オーソドックス・レリジャス・デスメタル」を名乗り、重厚感のあるプロダクションだった前作と比べると、今作は少しだけブラックメタル本来のRAWさに立ち返った印象も。作風が妖艶なメロディを軸に攻める方向にシフトしてきているので、メロディを強調するこの音質の変化は正解だと思う。

レーベルが変わり、ブックレットに赤フォント使ってたりといったアートワークの変化から、自分の望まない方向に音楽性を変えてたらどうしようかと思っていましたが、個人的には前作よりも好みですね。World Terror Committee辺りのレーベルがこのバンドの前作の路線に近い良質なバンドを多く輩出していますが、それらバンドと比べても一線を画する作風になったと思う。スウェーデンの真性ブラックの代表格のバンドに進化した、と言っても過言ではないかもしれません。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-01-29 12:24:51)


Tiamtu

2008年発表の1st。

あのNEDからのリリースと言う事で、邪悪で高品質なブラックメタルを期待する方も多いと思われますが、その期待にしっかり応える作品ですね。エクストリームメタルの質量感をブラックのどす黒さに変換したような、WATAINやONDSKAPT辺りとも共通したスタイルで、前EPの後半の作風を引き継いだ感じですね。彼らは「オーソドックス・レリジャス・デスメタル」と自らの作風を呼んでいますが、リフに刻みを多用し、厚みのある音作りをしている所が「デス的」なのかもしれませんね。

ただ、「Lawless Darkness」で一般的なエクストリームメタルと、ブラックメタルの最もインテンスな落とし所を見つけたWATAINと比べると、この作品は聞き手の注意力を常に引きつけておくパワーに欠ける部分も多少見られるかも。特に1曲目とか、ミッドテンポで刻みが続くと、どうしても音以外の事に考えが行きがちになってしまう。部分的には、WATAIN以上の邪悪さも出せているんですが…ハッとするような部分と、そうでない部分の落差が激しい気がする。

個人的には、あと一歩で凄い事になりそうという意味で、惜しいアルバムですね。音作りのセンスは素晴らしいので、そこはキープしつつ更にどす黒い作品を期待してます。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-12-14 18:37:35)


Rape the World / Mysterion Tes Anomias
邪教の僧が壇上に立って唱えているような宗教的な普通声で邪悪さを表現しているのはNED的だと思いますが、それが乗るのがオールドスクールなサウンドというのが結構珍しいかも。Michayahが初期ブラックの雰囲気への捧げ物として作ったというコンセプトから、こういう音が出来上がったのかもしれませんね。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-11-18 19:48:49)


Mysterion Tes Anomias / Mysterion Tes Anomias
典型的なブラックと言えるスタイルですが…SEの使い方、メロディの邪悪さ、ヴォーカルの凄み、音質の雰囲気など全く隙がないです。これはカルトな支持を集めるのも十分分かる。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-11-18 19:47:54)


Mysterion Tes Anomias

2005年発表の4曲入りEP。
98年の「Mysterion tes Anomias」と04年の「Netivah Ha-Chokmah」を纏めたリリース。

ブックレットによると、パート1(Mysterion~)はオーソドックスなブラック、パート2はデスと書かれていますが…確かにパート1はシャーシャー系の歪みに邪悪なトレモロを絡め、ファスト&プリミティブに疾走するタイプで典型的なブラックのスタイルですが、パート2も音が厚くなったり刻みを多用したりしてはいるものの、雰囲気は紛れも無くブラックそのもの。むしろ音が厚くなった分黒さも濃くなってる気がします。

WATAINやONDSKAPT、MALIGN辺りに通じる、宗教的なカルト性が感じられるのも大きな特徴ですね。ヘブライ語やラテン語も用い、リアルにサタニズムに深く傾倒してそうなムードがあるのもいいです。ヴォーカルのスタイルはTRIUMPHATORやCHAOS OMEN系の苦しげにうめくタイプのがなりですが、このVoかなり良いですね。MALIGNのNordと同一人物らしいですが、苦しげだったMALIGNの時より安定してて、地獄から這い上がってくる亡者のような恐さがあると思う。凄みの効いた声で、もう少し「押し」と「引き」を心得ればFUNERAL MISTに肉薄できる表現力があると思います。

しかし、この作品はNecromorbus Stadioで録音され、ドラムのShivaはNecromorbusその人らしいですが…AriochといいNecromorbus本人といい、Necromorbusに関わった人ってこういう潰れた声で邪悪さを表現するヴォーカル多いような。Necromorbus秘伝の歌い方だったりして(笑)。それか彼と付き合ってると呪いで声が邪悪になってしまうとか(笑)。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-11-18 19:46:00)