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Ordinary Man / Then Again: Acoustic Selections From The Triumph Catalogue
原曲はギル・ムーアの派手なドラミングが映える疾走パートも組み込んだ7分越えの
大作ナンバーなのですが、ここではバラード・パートを主軸にアコースティック・アレンジ。
その分、まさに「入魂」といった趣きのエメット先生の熱唱がより一層胸に迫る感動的な
仕上がりとなっていて、物足りなさなど全く感じさせませんよ。

火薬バカ一代 ★★★ (2024-07-29 22:36:06)


Then Again: Acoustic Selections From The Triumph Catalogue

歌って良し、弾いて良し、書いて良しの三拍子揃った人間国宝級ギタリスト、TRIUMPHのリック・エメットが'24年に発表したソロ・アルバム(レコーディング自体は'12年に行われていた模様)。先生のソロ作が国内発売されるのってもしかして前世紀ぶりぐらいじゃないでしょうか?あまりに嬉しいので、せっかく解説書でご本人に貴重なインタビューを敢行してくれているのに、再結成TRIUMPHの現状とか、バンドとして新作をリリースするつもりはあるのかとか、重要事項に全く触れてくれないことに対する不満はグッと飲み下しておきますよ。(もしかしてそっち関連の話題はNGだったりしたのでしょうか?)
それはともかく肝心の内容の方は、TRIUMPH時代の名曲の数々をアコースティック・アレンジで蘇らせたセルフ・カヴァー・アルバム。押さえるべきとこがきっちりと押さえられた納得の選曲に、“NEVER SURRENDER”や“ORDINARY MAN”“FIGHHT THE GOOD FIGHT”辺りを筆頭とする、アレンジが変わっても輝きは変わらない名曲としての強度、そして何より「円熟味を増すこと熟成されたワインの如し」なエメット先生のエモーショナルな歌声と一音入魂のアコギの妙技が揃えば、そりゃまぁ素晴らしい内容になることは分かりきっていたこと。そもそもこっちの予想を超えてくるタイプの作品ではないですし、ぶっちゃけリメイクは再結成TRIUMPHで演って欲しかった…と思わなくもないですが、贅沢を言っちゃ罰が当たりますからね。
名人の健在ぶりに思わず顔が綻ぶ1枚。TRIUMPHの国内盤カタログが入手困難な現在、これを切っ掛けに入門してくれるファンが一人でも増えることを願って止みませんよ。

火薬バカ一代 ★★★ (2024-07-26 01:07:39)


Res 9

カナダ産ハードロック2016年作
最近ではTriumphでリックが復活という眉唾な噂も耳にしたが、直近のアルバムはたぶんコレだ。豪華なゲストミュージシャンを携えているが
この作品はリックの魅力に焦点を当てた、TriumphやAir Timeとは趣きが異なる、ギターの魅力に特化したようなサウンドだ。
リックのソロ処女作Absolutely(1990年)と全く同じような(リックの手癖か?)ハードナンバーで口火を切り、後はやりたい放題の
カッコいいナンバーが目白押しで、納得のロックサウンドを聴かせてくれる。
リックのソロ作は、どちらかというと生活感や人生にスポットを当てた作品が目立ち、今作は特にこれまでのギター人生の集大成的なテーマが見える。
ハイクオリティで気軽に聴ける盤で超オススメだが、別にソロ作とか特に求めてないから、早くTriumphかAir Timeの作品を作ってほしい。

kamiko! ★★★ (2020-09-01 01:02:16)


The Ghost of Shadow Town / Res 9
じわじわ~っと哀愁が溢れ出すイントロだけで「はいきた名曲」と。
グッと抑えたヴァースから、エモーションを一気に解き放つ
サビメロの熱唱ぶりと、胸搔き乱されずにはいられない入魂のGプレイに、
これぞエメット師匠!と咽び泣きながら姿勢を正したくなる
アルバムのハイライト・ナンバーです。

火薬バカ一代 ★★★ (2017-01-29 09:23:12)


Grand Parade / Res 9

リック・エメット(Vo)、マイク・レヴァイン(B)、ギル・ムーア(Ds)
のHRトライアングル、ここに復活!な1曲。
TRIUMPHは再結成を果たしたものの、新作がリリースされる気配は
まったくないため、こうして再び三人の共演が実現した
楽曲を聴けるのが嬉しくてもう。欲を言えば
もっとギンギンにロックしている楽曲だったら尚嬉しかったのですが
往年の名曲“SUITECASE BLUES”にヒントを得て書かれたという
この抒情ナンバーだって、うっとり聞き惚れる素晴らしい出来栄えですからね。

火薬バカ一代 ★★★ (2017-01-29 09:12:00)


End of the Line / Res 9
HR/HMとは若干距離を感じさせる本編中にあって
豪快に刻まれるGリフと、炸裂感溢れるリズムをフィーチュアした
この曲は、間違いなくHRナンバーとして存在を主張しています。
リードVoをジェイムズ・ラブリエ(DREAM THEATER)と
リック・エメットが分け合い、更に2ndソロではRUSHの
アレックス・ライフソンが客演を果たすという
本編の締めに相応しいダイナミックな仕上がりの一篇。

火薬バカ一代 ★★★ (2017-01-29 09:05:17)


Res 9

近年はすっかりマイペースな活動が板についているカナディアン・ロック界の至宝、リック・エメット先生から久々に届けられたソロ・アルバム。純粋な新作としてはAIR TIME以来となるのでしょうか?(AIR TIMEの2ndもずっと待ってるんだけどなぁ)
自ら「これまで発表して来たソロ作の集大成的内容」と語る本作は、ハード・ドライヴィンな①にて幕が上がり、アレックス・ライフソン(RUSH)が客演を果たしたポップ・チューン②、ジェイムズ・ラブリエ(DREAM THEATER)が流石の喉を披露するバラード③…といった具合に、バラエティ豊かにして高品質な楽曲をズラリ収録。過去のソロ作同様、HR/HMアルバムとして括るには少々音圧が不足気味ですが、そんなこたぁエメット師匠入魂の歌声とエモーショナルなGの技前が濃厚に絡みつく名曲⑤や、ラブリエ、ライフソン、エメットの豪華共演が実現したダイナミックなラスト・ナンバー⑩の圧倒的素晴らしさの前には枝葉末節であると。
そして何より本作のトピックはボートラ収録の⑪ですよ。ギル・ムーア、マイク・レヴァインの盟友がゲスト参加しているこの曲は、言わば局地的なTRIUMPH再結成。欲を言えば“必戦体勢”タイプの劇的な楽曲か、もしくは“ALL THE WAY”のようなハード・ナンバーだったら尚感涙に咽んだと思いますが、“SUITECASE BLUES”に通じるこうした抒情ナンバーもTRIUMPHならではの魅力に溢れていて、これはこれで大変オツな出来栄え。
尚、本作は発表名義(RIK EMETT&RESOLUTION 9)が物語る通り、ツアーを念頭に正式なバンド形態で制作されているとのこと。でしたら是非とも願・来日。

火薬バカ一代 ★★★ (2017-01-28 08:10:57)


The Spiral Notebook

「歳をとると、こういう音楽が身に染みてくるわあ・・・」などという台詞を吐きたくは無いのだが、事実なんだからしょうがないという作品。
あのトライアンフのリック・エメットがHR路線から距離を置いた本作、きっと、一定層のファンからは、なんだよつまんねえな的なリアクションが帰ってきたことだろう。
そういう意見を否定する気はサラサラないのだが(僕だって、ゲイリー・ムーアがAORとか言い出したら怒る)、作品の仕上がりがここまで良いとねえ。
最近は、ガチガチにHRやHMしか聴かないというヘヴィなリスナーもほとんどいないだろうし、基本HR好きなヒトが耳休めに聴くには好適といえる一枚じゃないでしょうか。
それと、上で火薬バカ一代さんもおっしゃっているが、このヒトのギターは非常に繊細な表現力を持っていて、自宅ギタリストが、ただ音符をなぞるだけのレベルから脱却する際、手本にするといいんじゃないでしょうかね。すばらしい教材だと思いますよ。

H・W ★★ (2010-02-10 07:29:00)


Raw Quartet

アコースティカルな『TEN INVITATIONS FROM THE MINSTRESS OF MR. E』、ジャジーな『SWING SHIFT』に続く、
ルーツ・ミュージック三部作のトリを飾る作品として「ブルーズ」をテーマに制作、'99年にリリースされた
リック・エメット6枚目のソロ・アルバム。(ちなみに国内盤が発売された最後の作品でもある)
オール・インストだった『TEN~』や、本格的なジャズ作だった『SWING~』に対し、今回は歌入り、
しかもアップテンポの④⑩を収録するなど、よりハードな作風ということで、前2作に比べグッと取っ付き易い内容に
仕上がっていると言える本作だが、飽くまで直球勝負の「ブルーズ」であり、「ブルージーなHR」というわけではないので、
その渋さゆえ、地味(退屈)に感じてしまう若いメタル・ファンも多いかもしれんなぁ、と。
ただ、エメット師匠がノリノリでプレイしている姿が目に浮かぶような本編には、楽しげな雰囲気が充満していて、
何より、彼の説得力と表現力に満ち溢れたVoとGのお陰で、最後まで退屈することなく聴き通す事が出来る。
特に、TRIUMPH時代の名曲“LITTLE BOY BLUES"を彷彿とさせる、師匠の哀メロ職人としての腕前がスパークしまくった、
絶品のバラード・ナンバー⑥⑩におけるエモーショナルな泣きっぷりは強烈極まりなく、
この2曲を聴くためだけにでも、本作は購入する価値が大いにあるというもの。
派手さ皆無の落ち着いた作風ゆえ、逆にリック・エメットという希代の名ギタリストの実力がハッキリと確認できる1枚かと。

火薬バカ一代 ★★ (2008-10-29 22:38:00)


The Spiral Notebook

前作『IPSO FACTO』から3年のブランクを経て、'95年に発表されたリック・エメットの3rdソロ・アルバム。
彼のソロ作は、ポップス路線だったり、ロックンロール路線だったり、ブルーズ路線だったり、ジャズ路線だったりと、
作品毎にカラーが異なり、またその刺激の少なさゆえ、ファン以外には取っ付き難く感じられる内容の
アルバムが少なくないのだが、どっこい、AOR色が強く打ち出された本作はその例外。HRテイストこそ前作から
かなり後退してしまったものの、その分、メロディのフックと哀愁は大幅UP。お陰でエメット師匠のハイテクニックに
裏打ちされた、一音一音に魂の込められた、エモーショナルで繊細な表現力に長けた絶品のGプレイと歌唱が映える映える。
ただ譜面通りに、正確に歌ったりギターを弾いたりするだけじゃ、絶対にこの深みや情感を演出する事は叶いませんぜ。
メロディアスで温かみに溢れた①、レゲエのリズムに叙情メロディが乗っかる②、絶妙なニュアンスで爪弾かれる
アコギに思わず腰が砕ける③、ソウルフルな歌声が心地良い④、サビのフックが強力な⑤、産業ロック風味のバラード⑥、心地良く弾む⑦、
ポップ・センスが巧みに活かされた⑧⑨、TRIUMPH時代を彷彿とさせる、ダイナミックで陰影に富んだ曲調に引き込まれる⑩、
徐々に熱を帯びていくGとVoが圧巻の迫力を誇る、本編随一のハード・ナンバー⑪・・・と、最初から最後まで一切の捨て曲なし。
極上のVoとG、心に沁みる美しいメロディの数々・・・エメット師匠のソロ・アルバムの中でも屈指の完成度の高さを誇る本作。
師匠の入門編として一般のロック・ファンにも強くお薦めしたい1枚。(個人的にもこの作品が一番好きだ)

火薬バカ一代 ★★ (2008-10-23 23:04:00)


Ipso Facto

「ソフト過ぎる」「もっとロックして欲しい」と批判された1stソロ・アルバム『ABSOLUTERY』のポップな作風を
反省したのか(個人的には、あれはあれで良かったと思うけど)、いきなりGがホットに弾きまくられるハード・チューン①で
本編の幕が開く、リック・エメット師匠、'92年発表の2ndソロ・アルバム。(邦題も判り易く『ストレート・アップ』)
全体的な仕上がりとしては、ソロ・デビュー作の方向性を順当に受け継いだロックンロール路線ながら、
前作に比べ、楽曲にハード・ロッキンな「勢い」や「熱さ」が漲っているのが本作の大きな特徴で、
それに併せて、曲展開のダイナミズム、ブルーズ風味の「泣き」といった、TRIUMPH時代を想起させる
(ファンがリック・エメットに期待する)要素が、ある程度戻ってきているのが嬉しい。
特に、渋く、エモーショナルに泣きまくるブルージーなバラード⑧は、「来た来た来たぁ!」と思わずガッツポーズを
取りたくなる程、エメット師匠入魂のGプレイと歌声が堪能できる、涙腺決壊必至の名曲。
また、アコギ一本で爪弾かれる味わい深いインスト曲⑤や、押しと引きを心得た曲展開が魅力の⑦、辛抱堪らんくらい
熱く盛り上がっていく⑩、小粋な小曲⑭辺りは、TRIUMPHのオリジナル・アルバムに収録されていてもおかしくない完成度の高さだし、
⑤を筆頭に、本編の随所にフィーチュアされ、楽曲に都会的な哀愁を加味するサックスの音色も、非常に効果を上げていて◎。
TRIUMPH時代と、ソロ・アーティストとしてのリック・エメット。両者のスタイルに上手く折り合いが付けられた、
TRIUMPHファンが聴いても失望する事のない1枚に仕上がっているんじゃないかな、と。

火薬バカ一代 ★★ (2008-10-20 16:46:00)


The Spiral Notebook

これははっきいってハードロックではないAORでもソフト路線です。クリストファークロスあたりに近い路線。ファーストアルバムはまだハードロック路線でしたが・・・このアルバム以降ブルーズ路線に走ってます。残念・・・

ジーノ ★★ (2005-09-29 10:37:00)


Raw Quartet

これは完全にブルーズ・サウンドですね。
イメージとしては劇場版ルパン3世??
内容はかなりカッコいいです。
あの声ですからすぐにリックと分かります。
自分は気に入っています。

けんしょー ★★ (2005-07-07 20:22:00)


Ipso Facto

ソロ第2弾です。
前作の雰囲気を継承しながら、リック節が満開。
1曲目にテクニカルなギター・オリエンテッド・チューンを持ってきた後は、
"SOMEBODY OUT THERE"に通じるような曲があったり、
お洒落な大人のアレンジがあったりと、
決してTRIUMPHではできないことが存分に堪能できます。
しかしそれはTRIUMPHが好きな人を寄せ付けないのではなくて、
TRIUMPHの枠では発揮できなかったリックの作曲能力の高さが生き生きと表現されているという点で、
年齢とともに自然体で進化した大人のロックとしてTRIUMPHファンも納得の出来ではないでしょうか。
かくいう私は、実はこっち路線はこっち路線で大好きなんです。
捨て曲なし。
「HM以外は聴かない」という人でなければ、十二分に楽しめます。

けんしょー ★★ (2004-12-11 13:11:00)


The Spiral Notebook


TRIUMPH時代の志向とわ違い どちらかといえばソフト路線のアルバムですが、1曲1曲のセンスの良さは必聴盤と言っても良いのではないでしょうか。

モアイ ★★ (2004-09-17 19:57:00)


The Spiral Notebook

リックの作曲能力の秀逸が思いっきり発揮された好盤。
全編にわたって良質な楽曲が満載です。
無理にTRIUMPHの面影を追求しなくても、良いものは良い。

けんしょー ★★ (2003-11-10 19:30:00)