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1. ムッチー (2012-12-03 02:25:42)

DISC 1
①Go②Lay Down Your Arms③Rock And Roll Dream④Love Under Fire⑤Little Rich Boy
⑥Aqua (Part 1)⑦The Heat Goes On⑧Don't Cry⑨Someday⑩Steve Howe acoustic guitar solo
DISC 2
①Wildest Dreams②Back In Town③Open Your Eyes④Who Will Stop The Rain?
⑤Only Time Will Tell⑥Sole Survivor⑦Heat Of The Moment

97年にリリースされたライヴアルバムで、オフィシャル・ブートレグシリーズの第3弾。
92年に行なわれた、『AQUA』ツアーに伴うライヴを収録した2枚組のアルバムです。
メンバーは,ジェフ・ダウンズ(Key),ジョン・ペイン(Vo,Ba),ヴィニー・バーンズ(Gt),トレヴァー・ソーントン(Dr)。
また、スペシャル・ゲストとして、スティーヴ・ハウ(Gt)も途中から参加しています。

「オフィシャル・ブートレグ」と銘打たれているだけあって、音質は良くないです。
オフィシャルアルバムとは思えない音ですが、ブートとして考えたら最上質とでもいいましょうか。
観客の歓声や手拍子が、終始、近くで大きく聞こえていて、また、音が団子状に固まっていて、
それでいてまろやかに聞こえるので、AUD録音のブートみたいな感じですね。
でも、ノイズなどはなくクリアですし、全パートがちゃんと聴こえるので、問題ないです。
むしろ、この実際に観客席で聴いているかのようなリアルな音がレア音源っぽく、
ワクワク感を高めてくれて、けっこう気に入っているくらいです。

『AQUA』ツアーのライヴということで、楽曲は4thからが中心となっていますが、
3rdまでの人気曲もしっかりと抑えた選曲となっています。
スティーヴ・ハウは1-⑥から登場して、それから最後まで弾いています。
ヴィニー・バーンズは、1-⑤までプレイした後は下がっているようですが、
1-⑨,2-②,2-④など、4thからの曲のギターソロだけは弾いているようです。…音からするとおそらく。

自分がこれを買った一番の理由は,大好きなヴィニーのASIAでのプレイを聴きたかったからなのですが,
プレイしているパートが少なくて、当初はちょっとガッカリしてしまいました。
スティーヴがスペシャルゲストというよりも、メインを張っている印象ですからね。
しかし、1-①③⑤などでのプレイは大きな聴き所で、ASIAともなかなかマッチしていますし、
貴重な音源を聴けて嬉しかったです。1-④での伸びやかなソロもヴィニーらしさ満点ですね。
それに、ASIAのライヴアルバムは『LIVE IN MOSCOW 1990』しか持っていなかったので、
1st、2ndの楽曲を、やっとスティーヴのギタープレイで聴けたこともまた良かったです。

ジョン・ペインは、まだ加入して間もない頃なのだからか、危なっかしいパフォーマンスですね。
ウェットン時代の曲はキーが合わないのかフェイクを多用してますし,何回も声がひっくり返ったりしてます。
まぁ、これもオフィシャル・ブートレグならではでしょう(笑)。普通は修正するでしょうからね。
流石に4thからの曲は歌いこなしてますし,ウェットンとは声質がだいぶ違うペインが歌うのも興味深いです。

また、この時期は、まだバンドのラインナップが不安定だった頃なので、
唯一のオリジナルメンバーである、ジェフ・ダウンズがバンドの音を引っ張っていっていますね。
スタジオ版ではキーボードソロが無かった曲でも、華麗なソロをどんどん挿入しています。
以前は聴くことができなかった、このダウンズの活躍はとても面白い点ですね。

音の悪さもありますから、やはり、これは広く勧められるアルバムではないのですが、
貴重な(微妙な?)時期を生々しくとらえたライヴアルバムですので、
ASIAを違った角度から深く知りたいファンにはもってこいのアルバムです。



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