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PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING (2012年)
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PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING
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解説 - PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-02-11 09:25:24)

2012年発表の1st。

ロシア産でアヴァンブラックという時点で如何わしさ満点ですが、Daemon Worshipからのリリースという事もあって思い切って購入。…これはなかなかの当たり盤ですね。前衛性を押し出しつつも、ブラックの本懐である「邪悪さ」も忘れていない、センスの良い作品だと思います。

アルバム前半は、催眠的ベースラインと陶酔誘発型のミディアムパート、そしてVED BUENS ENDE的な妖しいクリーンを交え、聞き手を腐食した仄暗い森の中へ誘うかのような、グロテスクかつ幻想的なブラックメタルを展開。2曲目のトレモロ疾走なんかはシーンの代表格バンド並にかっこよく、前衛性を感じさせながらブラックメタルとしても優れた出来。ノルウェジアン・ブラックに硫酸をかけて融解させたような、薄気味の悪い世界観。

そして3曲目のやたらノリの良いリズムと、奇妙な浮遊感のあるトレモロが摩訶不思議なムードを醸し出した辺りからは、グッとアヴァンギャルド要素が濃くなりますね。4曲目はブラックメタルにピアノとサックスのお洒落で夢見心地なパートが挿入される、妙な展開の楽曲ですが、ここで寝たら夢魔に精神を貪られて廃人になりそう(笑)。ラスト5曲目はスラッシーなリズムで始まり、ストレートな曲と思いきや…左右のギターリフの絡みは脳内フィーバー状態で作ったとしか思えない奇天烈な感触。正直、たまらないです(笑)。ラストは無音の後にジャジーな演奏で終了。

前衛ブラックの中にはアヴァン過ぎてブラックから遠ざかってしまうバンドも多いですが、この作品はブラックから離れ過ぎず、適度な距離感を保ててると思う。VED BUENS ENDEやLUGUBRUMなどが好きな方にお勧めですが、こちらの方がブラック要素強めで根っからのブラック好きにも受け入れやすい音だと思います。



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