ついでに2ndもプッシュ! レコード会社をEPICに移籍しての第2弾。 このアルバムは1stと比べると、内容的には少々薄めで、よりクセがなくポップな作品になってはいるが、「CHAINED」「STAY」「TIME TO BURN」など、相変わらずのセンスの良さ、そして楽曲の良さは健在。 また、お約束のバラード「LOST IN PARADISE」「WITHOUT YOU」「NOW UNTIL FOEVER」もなかなかの出来だ。 1st、2nd共に廃盤となっているが、輸入盤なら今もちょくちょく見かけます。 気が向いたら、是非!
1992年に発表された2ndアルバム。全12曲で58分の作品。 基本的には前作と似たような音で、これも非常に良いアルバムだと思いますよ。 ちょっとブルージーさが薄まって、シンプルでポップなロックに近くなったような印象ですね。 前作でいう"Innocent Days"・"I'll See You In My Dreams"のような、 超強力なキメ曲はないかもしれませんが、良曲揃いの、バランスの良い作品です。 ①"Thunder And Lightning"や⑥"Time To Burn"のようにリフで攻めるノリの良いHR、 ④"Stay"・⑧"I'll Be There (When It's Over)・"⑩"Without You"などの哀愁メロディアスナンバー、 ⑤"Lost In Paradise"や⑪"Now Until Forever"のような美しいバラード、という具合に粒揃い。 デビューから2作続けて完成度の高いアルバムで、GIANTというバンドの実力の高さが窺えます。
ダン・ハフ(Vo、G)と言えば、歌もギターもエモーショナル、曲作りに冴えを発揮し、現在はロック/カントリー分野で引く手数多のプロデューサーとして名を馳せる傑物。その彼が弟のデヴィッド・ハフ(B)、アラン・パスカ(Key)ら、名うてのセッション・ミュージシャン達と結成したGIANTが、1st『LAST OF THE RUNAWAY』のスマッシュ・ヒット後EPIC RECORDSへと移籍して、'92年に発表した2ndアルバムがこちら。 折からのグランジ・ブームに巻き込まれ、セールス的には不本意な結果に終わってしまったと聞く本作ですが、高度な演奏技術と卓越したアレンジ・センスをキャッチーで分かり易い楽曲作りのためにに惜しみなく注ぎ込んだ、ほんのりブルージーな香り漂うメロディック・ロック・サウンドは、傑作だった前作にだって引けを取らない充実っぷり。 90年代という時節柄、メロディの透明感やKeyの活躍の場といったAOR/産業ロック色はやや減退。一緒に歌いたくなるアリーナ・ロック然としたOPナンバー①、7分以上に及ぶ重厚且つドラマティックな②、あるいはホットなGプレイをフィーチュアした疾走ナンバー⑥等に代表される通り、今回はよりダイナミックにロックしているとの印象が強い作風です。ただそうした楽曲においても必ず耳を捉えるメロディやコーラス・ワークが仕込まれていて、大味感の蔓延を巧みに逃れているのがニクイ。PVも作られたキャッチネスと仄かな哀愁の同居が秀逸な名曲④、泣きまくる⑤と大らかな⑩という2種のバラードで本領が発揮される、ダンの歌とギターにも涙を誘われずにはいられませんて。 発表のタイミングがもう少し早ければ、ヒット・チャート上位にランクインしたって不思議ではなかった力作。