アルバム数をどう数えたものか迷いますが、企画を除いたスタジオ盤では7枚目、今日の時点での最新作。 マクベスに題をとり、また増やしたメンバーの影響もあるのか、少々音の詰め込み方に凝りすぎた感のある作品です。ただ、『Queen of the Ocean』『Secrets~』『~Shangri-la』の連続する三枚を合わせたような作りと、湿り気と暗さのある幻想的な雰囲気を楽しめる(少しだけ5th以降のDREAM THEATERの感触も)ので、それが悪いとは思いませんが。 どうやらカバー曲が無く、歌詞を始めとした印象が他の曲と浮くトラックが無いのも、個人的には評価が高いです。 それにしても、書き込みが少ない……人気無いのかな? ベスト盤などのライナーではひたすら『Garden~』を薦めていますが、柔らかい空気感や曲の取り合わせ・アルバムの構成を含めて、前期のマストは『Curious Goods』ではないかと。2002バージョンが良いですね。『Garden~』『~Ocean』はミニアルバム『Echoes』シリーズ収録のバージョンが本来の形だ、と思いたいところ。
『Secrets~』以降のアルバムには曲メロが練られていない曲が数曲含まれているのが難点だった。本作はどの曲も完成度が高く最初から最後まで隙のない作りになっている。湿り気のあるボーカル処理とじっくり聞かせるタイプの曲を多く含むことから過去の作品の中では『Queen of the Ocean』の作風に近いと言えるかも。曲は今までのラナの集大成のごとくバラエティーに富む。ただ全体に肩に力が入りすぎているように感じられ、アルバム一枚通しで聞くと疲れる。ミドルテンポの2、バラード3、疾走系の8がハイライトだか。