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GRIME VS. GRANDEUR (2005年)
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GRIME VS. GRANDEUR
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解説 - GRIME VS. GRANDEUR
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1. メタラァ ★★ (2005-06-11 11:53:00)

スウェディッシュ・メロディック・ヴァイキング・メタル・バンド、FALCONERの4th。バンド始動当時はスタジオ・バンドであり、バンドの頭脳、ステファン・ヴァイナーホールがギターとベースを兼任していたが、前作からフルバンド体制になり、今回もまた新たにメンバー・チェンジが行われた。ギターの片割れとベーシストが変わったものの、やはりバンドの頭脳はヴァイナーホール、音楽性に大きな変化はない。
そう、今回もドラマティックな展開を持つ独特なメロディック・メタルが聴ける。一聴して彼のだ!と解るヴァイナーホールによるヴァイキング・リフ(?)の数々はやはりカッコいい!
しかも、今回は曲の幅がかなり広がった。1曲目『Emotional Skies』からして違う。勿論"らしさ"は失っていないが、テンポを緩め、若干ゴスペルのような合唱系のサビは明らかに今までになかったタイプの展開。この曲を聴いただけで今回は今までのアルバムと一味違うのでは?と良い期待感を持つことが出来る。
続く2曲目『Purgatory Time』は、まさしくFALCONERそのものだ!!あのリフにあの疾走感!!そしてあのメロディ!!これだよ、これ!!とガッツ・ポーズですよ、これは!
3曲目『I REFUSE』には俺のフェイヴァリット・ドラマー、DREAMEVILのスノーウィ・ショーがゲスト参加というオマケ付き!テンポの遅い曲だが、さすがのパワフル・グルーヴだ。もっとミックスがデカくても良かったけどね。(笑)
4曲目『Humanity Overdose』こそ本作のハイライト・チューンだと俺は確信する!!これぞFALCONER!!なリフ、ドラマティックな展開、そして『Emotional Skies』でも見せたような合唱系のサビ、魂が鼓舞されるとはこのことよぉ。
他の曲についても触れると、正統派っぽさと"らしさ"が見事に融合した5曲目『The Assailant』、ヘヴィなグルーヴ感の6曲目『Power』、80年代メタル風な雰囲気とほんのり香るアイリッシュ風味が新鮮な疾走の7曲目『No Tears For Strangers』、中東風リフとオジーっぽいヴォーカル、さらにはデス声も登場のミドル~アップ・テンポ・チューンの8曲目『The Return』、初めてヴァイナーホールが関わっていない曲(ヴォーカルのクリストファーの作)である9曲目『Jack The Knife』、アルバム最後を飾る"らしさ"爆発の疾走チューン(しかし、サビメロの勇壮さは今までとはちょっと違う感触)『Child Of The Wild』、さらにデジパック輸入盤にはボーナスとしてプロデューサーであるアンディ・ラ・ロックとクリストファーがデュエットする『Wake Up』が収録されている。曲としては悪くない、なかなかの出来で、個人的には好きな方。
やはり今までのアルバムと比べると、楽曲のヴァラエティの幅は一番である。"らしさ"を失わずに新境地をしっかりと開拓した感がある。それでいて楽曲の質は水準を越えているように思う。(ただし、『Power』のみ、ちょっとつまらんかったかな。)前作は面白味に欠けていたっていうのが正直なところ。しかし今回は楽曲の質も、疾走曲(もしくは"疾走感")の配置も良くアルバムの流れ自体が良い。
前作で個人的に"弱点"と感じられてしまっていたヴォーカリスト、クリストファー・ヨーベルは、未だに高音域では細く頼りない声ながらも低~中音域にかけては逞しさを増し、前作には前任ヴォーカリスト、マティアス・ブラッドのゲスト参加もあったが今回それはなく、しかしクリストファーがマティアスのような声を出す場面もあって、マティアスの声に惚れてこのバンドに入れ込んだ俺にとってもその点での不満点はない。この楽曲群を聴くと「ヴォーカル変わって良かったかも」とすら思えてくる。(やはりあの声が恋しい、という気持ちも多少はあるけど…)
ギタリストの交代も大正解で、今までのギターソロといえばメロディ重視、時にリフの繰り返しが多かったが、今回加入のJimmy Hedlundはかなりのテクニシャンであることはメタル者には嬉しい。ザック・ワイルドから影響を受けたような強烈なヴィブラートも堂に入っている。勿論ヴァイナーホールが弾いているであろうソロも健在で、その2人のバランスはなかなか良い。
とまぁ、いろいろな面で前作よりも遥かに良質のアルバムになったと思う。これまでの魅力をしっかりキープしながらも新たな魅力までも注ぎ込んだ本作、俺は好きだなぁ。このバンドに惚れてて良かったよ!!



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