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SYMPHONY MASSES: HO DRAKON HO MEGAS (1993年)
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SYMPHONY MASSES: HO DRAKON HO MEGAS
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解説 - SYMPHONY MASSES: HO DRAKON HO MEGAS
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1. 火薬バカ一代 ★★ (2007-11-14 20:30:00)

'93年にリリースされ、日本の輸入盤市場でもかなり話題となった、初期メロディック・デス・メタル・シーン
屈指の名作の1つにして、初期THERION(デス・メタル路線)の集大成的作品でもある3rdアルバム。
'90年発表の前作『BEYOND SANCTUM』において、早くもメロディへの拘りを発揮していたTHERIONだが、本作では
そのセンスがいよいよ全面展開。大々的にフィーチュアされ、クラシカルなフレーズや大仰なファンファーレを
奏でるKey、寒々しく悲哀に満ちたメロディを紡ぎ出すG、起伏に富んだダイナミズム溢れる曲展開によって演出される、
宗教的荘厳さやオペラティックなドラマティシズムは、前2作とは比較にならないレベルの高さ。
とは言え、重く、暗く、引き摺るように刻まれるGリフ、ディープなグロウルを響かせるVo、自己主張の激しいB、
要所で炸裂するブラスト・ビートといった要素は、未だ完全にデス・メタルのそれ。華麗且つ優雅なシンフォニック・メタル道を
突き進む現在ほどの劇的さはないものの、その分、荒々しく凶暴な「メロディック・デス・メタル・バンド
としてのTHERION」の魅力が、彼らの全カタログ中、最も堪能できる内容に仕上がっている。
アルバム前半こそ、比較的コンパクトにまとめられたストレートな楽曲が並ぶが、正統派へヴィ・メタリックな
リフのカッコ良さが際立つ⑤以降は、「これぞTHERION!」という怒涛の盛り上がりを聴かせる、ドラマティカルな楽曲が続く。
また、本作はアートワークから歌詞世界まで(若気の至りと言うべきか)アンチ・クライスト思想が強く打ち出されていて、
そのため、アルバム発表後に対立する悪魔崇拝の他セクト(悪名高きインナー・サークル)から襲撃を受け、
スタジオに放火されるという騒動を引き起こした、曰く付きの1枚でもある。



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