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Skym (Usher-to-the-ETHER)


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Skym

2015年発表の1st。

一言で言うなら、アトモスフェリックブラックの空気感と、ブルータルブラックの攻撃性を上手く折衷したようなブラック…という感じでしょうか。ノイジーで重くのしかかるようなリフの音色は、時に空間的なキーボードの助けを得つつ、どす黒くて救いのないムードを演出。この音作りはアトモス系にも通じますが、楽曲そのものはLUGUBREのメンバーが関与している事からも察せる通り、かなりブルータルなパートも含む劇的なもの。

醸し出されるムードが重々しく質量感のあるものだけに、展開によっては若干聴き疲れして間延びを感じさせる部分もなきにしもあらずですが…その分楽曲のクライマックスでの求心力は異常なほど。このどす黒さを保ちつつ、魔的なトレモロリフのメロディと共に畳み掛けるパートなんて、LUNAR AURORAの「Andacht」アルバムを思い出してしまったくらい。なにか超常的なまでのパワーを感じるというか…。

ぶっちゃけ間延びしたパートが全くないバンドなんて殆どいない訳ですし、そこは大きなマイナスではないかと。それよりもどす黒いムードと、曲自体のクオリティを両立させたポテンシャルの高さに注目したいところ。マイナーかもしれませんが、カルト音源としての質の高さがある作品だと思います。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2016-04-19 00:20:54)