'24年の19thアルバムです。 ロブ復帰後、『ANGEL OF RETRIBUTION』以降の作品では一番好きだなー。 まず1曲目のインパクトがキョーレツです。なんたって「ぱにっく・あたっく」ですよ。このタイトルに対して「メタル・ゴッドの威厳」とか「ブリティッシュHMの栄光」とか重苦しい形容は必要ないでしょう。「楽しんでね」っていうサービス精神が感じられます。ま、1stからちょいちょいおかしなタイトルを入れてきたPRIESTの変てこサイドを象徴するような曲。博多ラーメンの麺を「バリカタ」と注文したくなるサビの連呼の歯切れよさときたら! 今回、久々にスコットのドラムスがアルバム全体で目立っていて、アルバム全体の推進力になっている気がします。 ギターのフレーズも、これまでの「らしさ」に囚われない軽妙さを感じさせる音色やメロディが散見されてgood。 ロブの歌もすっきり抜けが良く録られていて、若々しく勢いがあります。歌メロの使いまわし感はそこそこありますが、ヴァリエーションの豊富さはさすが。新鮮味を感じさせる曲も前作より多い印象です。 あとは彼らのメロディアス・サイドの曲としては歴代屈指なんじゃないかと思われる(5)「Gates of Hell」、(6)「Crown of Horns」の存在が大きいですね。『TURBO』あたりに入っていても十分に代表曲入りしそうなレヴェル。まだ余力あるなー、この人たち。 硬軟取り揃え、勢いも取り戻した感があり、幅広くおすすめしたい良盤です。