睨みをきかすキング氏のジャケットがインパクト大な4th。 初のアメリカでのレコーディングに加え、ミックスにクリス・タンガリーデスが関わっていることもあってか、 以前の作品と比べてザクザクとしたギターが前面に出て、ヘヴィさも格段にレベルアップしています。 KING DIAMONDのサウンドの特徴でもあるリヴァーヴの濃いギターサウンドが払拭され、 冒頭の3曲(AT THE GRAVES/SLEEPLESS NIGHTS/LIES)を筆頭に硬質なリフがメインの曲が並んでいるので、彼等のアルバムの中では最もヘヴィメタルなアルバムかもしれません。 個人的にはこのアルバムのプロダクションで「ABIGAIL」をレコーディングして欲しかったけど。
オリジナル・アルバムでありながら、殆どベスト盤並みの曲数という意味ではTOUR DE FORCEの「WORLD ON FIRE」と並ぶ3rd。 「沢山できたからどうせなら全部入れちゃえ!」なノリでこうなったのかどうかは不明ですが、 疾走曲あり、キャッチーな曲あり、バラードありと幅広く楽しめます。 まぁ、たくさん入ってるから1曲ぐらい気に入りそうな曲あるかも的な広い気持ちで聞いてもらえればいいと思います(笑)。LOOK OF LOVEは名曲です。
また、本作以降「TIMEBOMB」までサウンドの要となるマティアス・ディートは本作から参加しており、 当時はまだ雇われギタリストながら持ち前のエネルギッシュなプレイでメタリックな楽曲群に新たな命を吹き込んでいます(ウドの最大の功績はギタリスト:マティアス・ディートを発掘したことだと思います)。 もしもACCEPTのアルバムとして世に出てたらまた違った出来になっていたのではないでしょうか? 唯一個人的にマイナスな部分を挙げるとすれば、GO BACK TO HELLやTHEY WANT WARといった突出した曲を前半に置きすぎて、 曲順的に中盤のLAY DOWN THE LAW以降が如何せん地味に見えてしまうところですかね。 中身が素晴らしいだけにその点がちょっと残念でした(次作以降は全く問題ないですが)。
ROAD TO NOWHEREの流れを汲むバラードですね(確かシングルカットされてた)。 初めて聞いたオジーの曲だけど、それまで持っていた「1人モトリークルー」みたいな荒くれ者イメージと全然かけ離れてて驚いたのを覚えています。 ここ!というところで気の利く仕事をしているザックが素晴らしい。また戻ってきてくんないかなぁ。
PVにもなったHEART OF MINEを聴いたすぐに購入に走りました。 LIONの正統派HMをTYKETTOの大衆性で料理するとこうなったという感じで(フラッシーなギタープレイの部分はLAメタル路線の名残かな?)、当時の楽曲重視姿勢だった当時のアメリカンロックシーンから出てきたバンドだと珍しい。 地味にFUNHOUSEから日本盤も出てるし安く手に入るので、一聴しても損はないと思いますよ。
ピートリック氏はこの曲で聴けるハープシコード風のキーボードを多用していますが(HOW MUCH LOVEのイントロとか)、最早自分の武器でありメロディラインを際立たせるSURVIVORにおける欠かせない要素になっていますね。イェンス・ヨハンソンのように、この音を聴けば一発で分かります。 オリジナルアルバムを聴くからこそ出会えた逸品。
「BIG BAD WOLF」の名で出た1stソロアルバムに新曲を追加してタイトルを変えて再発されたもの。 2nd以降のソロ作は途中でTENの結成も挟みつつバンド感が強まりよりロック!な作風になっていきますが、 本作はドラムがほぼ打ち込みなので多少ポップス寄りのAORなサウンドが他と異なる。 TENを聴いて曲は良いけどゲイリーのヴォーカルがちょっと迫力不足だなぁと思っていたので、 彼のハスキーまではいかないけれども多少かすれ気味の声質はこのアルバムのような曲に合ってると思いましたね。 ONLY TRUE LOVE LASTS FOREVERを筆頭に良い曲多いです。
WORK OF ARTのLars SafsundがメインVoとして参加のプロジェクトバンドの1st。 情報も仕入れず所謂ネームバリューで買ってしまったのですが、中身はメロハーファンの心を鷲掴みにするであろう高品質。 Alessandro Del Vecchioなる人物のソロプロジェクトとのことで、曲によっては複数のVoが参加していますが、 メインVoをLarsが担当しているので、歌い手が同じな上曲調も含めてWOAにかぶるせいか「これWOAのアルバムに入れても分からなくね?」と思ったり。 早い話、WOAが気に入った人には一押しということです。来月はいよいよ2ndも発売される(日本盤は9月とか待てないし・・・)ので、それまではこれを聴いて楽しみにしましょう。 てか、殆どWOAの宣伝文になってしまった・・・。