1981年、ドイツ連邦共和国(旧西ドイツ)ノルトライン=ヴェストファーレン州ルゼンキルヒェンにて結成されたスラッシュメタルバンド。
ドイツを代表するスラッシュメタルバンドであり、日本ではしばしばKreator、Destructionと並んで『ジャーマンスラッシュ三羽ガラス』と称されることが多い。海外ではこれにTankardを加えてTeutonic thrash metalの“Big 4”と言われることも。
NWOBHM期のMotörheadやVenomに影響を受け、結成から現在に至るまで一貫して3人編成であることが特徴的。
2本のデモテープを制作したのち、1984年にEP『In the Sign of Evil』でデビュー。1986年に1stアルバム『Obsessed by Cruelty』をリリース。初期はブラックメタル寄りの音楽性であり、現在では“first wave of black metal”の一部として見なされている。1987年のEP『Expurse of Sodomy』で音楽性は一気にスラッシュメタル寄りに方向転換し、2ndアルバム『Persecution Mania』でそのスタイルを確立。やっとメンバー交代なしで制作された3rdアルバム『Agent Orange』は母国ドイツだけで10万枚を売上げる出世作となり、ベトナム戦争で使用された枯葉剤をテーマとしたタイトルナンバーやシングルカットされた「Ausgebombt」は現在に至るまでバンドの代表曲として毎回のようにライブで演奏されている。ギタリストにMichael Hoffmanを迎えて4thアルバム『Better Off Dead』、Andy Bringsに交代して5thアルバム『Tapping the Vein』をリリース、スラッシュ衰退期を嘲笑うようにバンドの音楽性は過激を極めていったが、アルコール中毒でプレイに支障をきたしていたオリジナルドラマーChristian "Witchhunter" Dudekは解雇された。後任としてAtomic Steif(Guido Richter)を迎えて制作した6thアルバム『Get What You Deserve』では一気にパンク/ハードコア寄りの作風に変化。ギターはDirk Strahlimeierに交代して制作された7thアルバム『Masquerade in Blood』でもこのスタイルは踏襲されるが、彼の麻薬使用での逮捕により、Tom以外全員脱退という窮地に追いやられる。ここでTomはDrakkarよりソロ作品をリリースするようになる。
ギタリストにBernd "Bernemann" Kost、ドラムにBobby Schottkowskiが加入して1997年に8thアルバム『'Til Death Do Us Unite』をリリース、前作の要素も踏襲しつつもスラッシュメタルへ回帰した作風となり、久々にメンバー交代なしで制作された9thアルバム『Code Red』はさらにオールドスクールなスラッシュメタルのスタイルへ回帰し、スラッシュリバイバルの先駆けとなった。2006年の11thアルバム『Sodom』からはBernemannによる大胆なメロディアス系フレーズの導入が見られるようになる。以降もスラッシュメタルの路線を貫き続けているが、毎回作風は変化を続けている。2007年には『In the Sign of Evil』を当時のラインナップで再録した12thアルバム『The Final Sign of Evil』をリリースして話題を呼んだ。これがWitchhunterの遺作となってしまう。その後、ドラムはBobbyからMarkus "Makka" Freiwaldへ交代し、現在はこのラインナップで安定している。
2015年までに100万枚以上のセールスを記録している。
Current line-up (リーダーはTom Angelripper)
Tom Angelripper – bass (1981–present), vocals (1984–present)
Frank "Blackfire" Gosdzik – lead guitar (1987–1989, 2018–present), rhythm guitar (1987–1989)
Yorck Segatz – rhythm guitar (2018–present)
Toni Merkel – drums (2020–present)