22年発表の23作目。 今回のアルバムは近年の中でも傑作だと思う。先行発表されていた“Carpe Diem”、“The Pilgrimage”、“Remember The Fallen”あたりの出来が良かったので期待はしていたけど、そのあとに続く“Age Of Steam”、“Super Nova”が鬼気迫るド迫力ナンバーで圧倒される。後半も緩急つけた曲順でいい意味でモタモタした感もなく、あっという間にトータルで聴き終えられる。ラストの“Living On The Limit”は前作にもあったMOTORHEADへの敬意を示した曲で、ニヤリとさせられる。 日本盤のボーナストラックの“Killing Ground”のライブバージョンもこのアルバムの雰囲気にうまく溶け込んでおり、いい選曲だ。 SAXONは良くも悪くもビフのバンドだ。アルバムの出来は彼のVoに左右されることが今までは多かったと思う。しかし本作は2人のギタリストとプロジューサーのアンディ・スニープのリフへのあくなき追及が感じられる。まるで求道者のようなこの3人の闘気が満ち満ちているのだ。ヘヴィメタルの最大の魅力はギターのリフにある、っと改めて思わされる本作であるが、23作目にしても彼らは満足することはない。まだまだ自分たちの音楽を追求していきそうな雰囲気が凄い! 彼らのこの姿勢があってこそ今まで続いたのだろうし、これからも続くのだろう。SAXONのファンは世界一幸福なのかも知れない。これからもどこまでもついていきますよ!
20年発表の復活第2作。 前作はイマイチ煮え切らない感じだったが、本作は極上のメロディアスハードの名盤に仕上がった!このバンドの核たるデニス・ロッキー・スティーブの分厚いコーラスに実力者リースモールの歌唱が乗って、非常に心地の良いサウンドが展開される。 こういったメロディアスハードの場合、中盤に聴き疲れや飽きが来たりすることが個人的には多いんだけど、今回はその中盤が強力で変化のあるナンバーで固められていて、飽きるどころか益々彼らの世界に引っ張り込まれていく。本作の中ではハードな“Five Tribes”から一転してバラードの“Behind The Wall”そして極上にメロディアスでポップ風味な “All I Want Is You”、“Widows”、日本の事を歌った“Kingdom Of The East”と素晴らしい展開だと思う。 もちろんそれを挟む前後半も捨て曲などどこにもなく、重厚な出来栄えで完璧だ。個人的にはロッキーの作る曲が好きなので、後半の方が好みではあるけどね♪ また日本盤ならではの丁寧な奥村氏の解説にBAND MEMBER DISCOGRAPHYもついていて至れり尽くせりである。 デビュー作“HOT NIGHT”も名作ではあるが、あれが彼ららしかったか、っと問われると少しアメリカ寄り過ぎる気がする。ではどれが本来のLIONHEARTなのか?っと問われれば悩まず、本作と答えるだろう。長い道のりだったが、こういった作品を手掛けてくれてファンとしてはバンドに感謝しかない。ありがとうLIONHEART!
20年発表の初ソロアルバム。初ながらも彼自身のキャリアを総決算したような仕上がりになっていて、誰と曲を作っているかで曲のカラーがはっきり分かれているのも興味深い。 まずは自身の①、②は初期SAXONを彷彿とさせる軽快なロックナンバーでご機嫌にアルバムはスタートする。続くAkessonとの共作の3曲、特に④は今回のハイライトとも言うべきシリアスで聴き応えのある出来栄えだ!サイモンアンドガーファンクルの名曲⑥はちょっと浮いている気もするが、いい気分転換になっていると思う。 後半のCarterとの共作は今のSAXON風味満載で、ウィッシュボーンアッシュのカバー曲と合わせて3曲一気にブリティッシュの世界にいざなってくれる。音楽的にはアメリカンタイプのバラードの⑩は唐突感は否めないが、これも彼のアメリカで頑張っていた頃の財産であろうから無視できない歴史の一ページだ。そしてラストソングの自身の⑪では“This is my life”と主張するところはいかにも彼らしくて、長年のファンとしては微笑ましい気分にさせてくれる。 中身が素晴らしいので、最初はチープに感じていたジャケットにも最近は親しみを感じてきた(笑) 他人はどう感じるか知らないが、個人的には文句のつけようのない傑作である!
SAXONでの40年のキャリアを考えると、これが初のソロアルバムリリースとなるのは少し意外な気もするのだが、遂に2月21日に初のソロアルバム‴SCHOOL OF HARD KNOCKS”が発売される! YOU TUBEでアルバムタイトル曲と”Welcome to the show”が公式に観れるのだが、2曲とも非常にリラックスしたロックナンバーで、眉間にしわを寄せてNWOBHMを奏でているSAXONのアルバムとはずいぶんと趣が違うのが、逆に嬉しい気がする。 もちろん全曲を聴いてみないと評価などできようはずもないが、この2曲を聴く限り、ファンの期待には十分に応えた作品ではないかと思われる。何せ僕なんかは毎朝2曲のPVを観てからご機嫌に一日を過ごせている訳だから、期待しない訳がないのだ(笑) リリースについては公式HPでの発表なのだが、正直日本で発売されるかどうかは今の時点で僕は知らない。いつもなら気長に日本盤を待つのだが、今回は出来もいいので、早くこのソロアルバムを手にしたいと思っている。 2曲を聴いてると”ROCK THE NATION”の頃のSAXONに近いのかな?って気もしているが、何はともあれ早く2月になって欲しいものだ♪